北雁戸 2025-06-30
矢車草 新山乗越より雁戸遠望 戸渡り 岩下野 薄雪草 唐松草 御前橘 北雁戸山頂 北雁戸より龍山遠望
北雁戸まで
六月三十日 北雁戸 新山往復
新山コース往復
予報が暑いと云うても、混雑の前に市街を抜けるとか、濃いめの麦茶を多めに担ぐとか、独りで無闇に笑わないとか、対策は微々たるもの。 未だ吉凶互角の変事が発した此の六月、山神に請う願意は尽きず。作業道の朽ちゆくに抗うカーブミラー。矢車草が整列して白い花飾りを揺らす。 沢筋を縫う踏み石は鬱蒼とした深緑に覆われ、静流より速く風が過ぎる。 二年半ぶりに辿る小径、くぐるか越えるか除けるか悩ます幹や枝は、少し増えている . . .
ぶな林の途次、朝からケモノの盛大な降下物が通せんぼ。つづら折りに溜め息を撒き捨てて、ようやく雁戸と相い対する。 戸渡りの険難にひそむ岩シモツケ。薄雪草は毅然と行人を遣り過ごす。灌木の威勢が良すぎるか、時には触れた一葉に圧し返される。 山頂は閑人ひとりの閑古鳥、後から来そうな鈴の音も無い。熊野岳も龍山も明瞭だが、心做しか遠のいて映る。宝沢を埋め尽くす森はいつも暗い。 すっかり風は止み、掠れた調子で鶯が啼く . . .
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2025-07-05

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106