広谷寺観音堂
広谷寺観音堂
十月十五日 山形市
成沢八幡の前を過ぎてもう少し東へ上がると、堀田十三体観世音の第四番に定められる広谷寺がある。 四輪車で対向するには譲り合いを要する道を更に上がって、人家も失せて畑地を抜けて立派な農道も横切って、 とにかく道なりに山林を分け行けば、龍山信仰の古蹟が次々と現れる古道ではあるが、今日はそこまで求めない。 御寺は曹洞宗で南林山を号す。永正年間に半郷の安養寺末として開山し、現在の地に落ち着いたのは宝暦の頃だと云う . . .
本堂の前の二階造のような建物に「観音堂」の扁額が掲げてあり、鰐口も備える。 本来は禅寺に於ける衆寮と呼ばれるものの様で、明治の学制頒布を受けて小学校として使われた時代もあった。 今も軒の端の柱に、集会所としての古びた標札が掛かっている。地元の施設として長く機能してきたと云う事か。 御堂の本尊は聖観世音立像。資料に拠れば明治の間、本堂から変遷あって衆寮に納まった。 本尊を囲む最上三十三観音は大正十二年の奉納 . . .
■堀田青年団成沢支部『成沢郷土史』1928年
■前田熊夫『蔵王地区郷土史』1981年
■大風印刷編『山形のお寺』2000年
■半郷町内会『半郷物語 (二)』2014年
■山形市立蔵王第一小学校『蔵王一小だより 令和4年11月1日 第6号』2022年

2025-11-01

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106